「実家、結局きょうだい全員の共有名義のままなんだよね」
相続のとき、話し合いがまとまらず、とりあえず共有名義にしてそのまま——というケース、実はかなり多いです。
その場をしのぐには手っ取り早い方法ですが、あとになって「あれ、これ誰が決めるんだっけ」という壁にぶつかることになります。
結論からいうと、共有名義の家は「何をするにも、他の共有者の同意が必要」というのが基本です。
今回は、共有名義で起きがちな問題と、2023年の民法改正でどう変わったか、もめる前にできる整理の仕方をまとめました。
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「実家、結局きょうだい全員の共有名義のままなんだよね」
相続のとき、話し合いがまとまらず、とりあえず共有名義にしてそのまま——というケース、実はかなり多いです。
その場をしのぐには手っ取り早い方法ですが、あとになって「あれ、これ誰が決めるんだっけ」という壁にぶつかることになります。
結論からいうと、共有名義の家は「何をするにも、他の共有者の同意が必要」というのが基本です。
今回は、共有名義で起きがちな問題と、2023年の民法改正でどう変わったか、もめる前にできる整理の仕方をまとめました。
共有名義とは、1つの不動産を複数人で持ち合っている状態です。
親が亡くなって、きょうだい3人が3分の1ずつ相続した——というのが典型的なパターンです。
問題は、共有名義になった瞬間から、家に関するいろんな判断に「他の共有者の同意」が必要になることです。
「自分の持分なんだから、自分の好きにできるはず」と思いがちですが、実際はそう単純ではありません。
共有名義という状態そのものが、身動きを取りにくくする仕組みになっているんです。
さらに厄介なのが、固定資産税の扱いです。
共有名義の不動産にかかる固定資産税は、共有者全員が連帯して納税する義務を負います(参考:各種自治体・税理士の解説より。2026年時点)。
つまり、誰か一人が滞納すると、他の共有者に請求が回ってくることもあるということです。
「実家は誰も住んでいないし、自分には関係ない」と思っていても、共有名義である限り、税金の面では無関係ではいられません。
ちなみに、自分の持分だけを他の共有者の同意なく売却すること自体は、法律上は可能です。
ただし、持分だけを買い取る第三者はほとんどおらず、買い取ってもらえたとしても、家全体の価値に見合わない安い金額になりがちです。
現実的には、共有者同士で話し合って解決するほうが、結果的に得になるケースが多いです。
共有名義の家に関する行為は、法律上「保存行為」「管理行為」「変更行為」の3つに分けられていて、それぞれ必要な同意の重さが違います(参考:各種法律事務所の解説より。2026年時点)。
| 行為の種類 | 内容の例 | 必要な同意 |
|---|---|---|
| 保存行為 | 修繕、不法占拠者への明け渡し請求など | 共有者が単独でできる |
| 管理行為 | 賃貸に出す、軽微なリフォームなど | 持分価格の過半数の同意 |
| 変更行為 | 売却、建て替え、大規模改修など | 原則、共有者全員の同意 |
つまり、「ちょっと直す」くらいなら単独でもできますが、「貸す」「売る」「大きく手を加える」となると、他の共有者を巻き込む必要が出てきます。
このルール自体は以前からありましたが、2023年4月1日に施行された民法改正で、いくつか使いやすい方向に見直されました(参考:各種法律事務所・税理士法人の解説より。2026年時点)。
とくに2つ目は大きな変化です。
これまでは「共有者の一人と連絡が取れない」というだけで、家がまったく動かせなくなるケースが少なくありませんでした。
ただし、この手続きには裁判所への申し立てが必要になるので、実際に使う場合は司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。
一般的な流れとしてお伝えしていますが、個別の状況によって必要な手続きは変わります。
共有名義のまま放置しておくと、じわじわと厄介になっていく理由があります。
それは、共有者自身が亡くなったとき、その持分がさらに次の世代に相続されるからです。
たとえば、きょうだい3人の共有名義だった家が、それぞれのきょうだいに子どもが2人ずついた場合、次の代では最大6人の共有名義になってしまいます。
人数が増えるほど、全員の同意を取るのは大変になります。
「今のうちなら、まだきょうだい間で話ができる」——この状態のうちに整理しておくのが、いちばん労力が少なく済みます。
相続そのものの進め方は、空き家を相続したら何から始める?やることを順番に整理にまとめています。
そもそも共有名義になる前に手を打てるのがベストなので、親がまだ元気なご家庭は、実家が空き家になる前に。親が元気なうちに決める4つのことも読んでみてください。
共有名義の空き家まわりでは、よく聞くもめ方のパターンがいくつかあります。
先に知っておくと、心の準備ができます。
こうしたもめ方は、実は「誰が悪い」という話ではなく、共有名義という仕組みそのものが持つ構造的な問題であることが多いです。
立場によって見え方が変わるのは自然なことなので、まずはお互いの状況を理解し合うところから始めると、話が進みやすくなります。
費用負担については、あらかじめ「誰がいくら払うか」「かかった費用はどう精算するか」を書面で決めておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。
口約束だけにせず、簡単なメモでも残しておくことをおすすめします。
共有名義を整理する方法は、いくつかあります。
それぞれにメリット・デメリットがあります。
| 選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 持分をまとめる | 誰か一人が住む・活用したい意思がある | まとめる側に資金が必要 |
| 全員で売る | 全員が「もう手放したい」で一致している | 全員の同意と手続きの調整が必要 |
| 全員で貸す | 家を残しつつ収入を得たい | 代表者と管理方法を決める必要がある |
| 持分を放棄・贈与 | 関わりを整理したい共有者がいる | 贈与税がかかる場合がある |
どれが正解ということはなく、家族の事情や、その家をどうしたいかによって選ぶべき道は変わります。
まずは、きょうだい同士で「そもそもこの家、どうしたいと思ってる?」を話すところから始めてみてください。
福井県内、とくに越前市・鯖江市のような地域では、実家が代々受け継がれてきた土地に建っていることも多く、単純に「売ればいい」では割り切れない事情を抱えている家庭も少なくありません。
田畑や庭木、お墓とのアクセスなど、建物以外の要素も絡んでくることがあります。
共有名義の整理は、法律上の手続きだけでなく、こうした家族の事情も含めて考える必要があります。
とくに田んぼや畑が付いている場合は、建物とは別の注意点も出てきます。
農地は通常の不動産と違って、売買や転用に制限があるためです。
くわしくは、田んぼ付きの実家を相続したら?福井の農地の売る・貸す・転用にまとめています。
また、雪国特有の事情として、冬場は現地確認や話し合いのための移動が難しくなる時期があります。
きょうだいが県外に住んでいる場合は、積雪期を避けて話し合いの日程を組むと、動きやすくなります。
共有名義の空き家は、放っておくほど関係者が増えて、整理が難しくなっていきます。
こしのやでは、越前市・鯖江市を中心に、空き家の活用・管理のご相談を受け付けています。
「共有名義のままだけど、まずは話を聞いてみたい」という段階でも、気軽に声をかけてください。
「うちの空き家の場合はどうなんだろう?」と思ったら
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「まだ何も決めていない」段階でも大丈夫です。