こしのやこしのや -越ノ家-
空き家の税金・制度

空き家の固定資産税が増税されるまでの流れ

「空き家にすると税金が6倍になる」——そんな話、どこかで聞いたことありませんか?

これ、本当の話ではあるんですが、いきなり6倍になるわけじゃないんです。 段階があって、ちゃんと「そこに至るまでの流れ」があります。

今回は、その流れをステップごとにわかりやすく説明します。 「うちの実家、大丈夫かな…」と思っている方、ぜひ最後まで読んでみてください。

まず知っておきたい「住宅用地の特例」のこと

固定資産税って、土地と建物にそれぞれかかります。 で、家が建っている土地(住宅用地)には、大きな税金の優遇があるんです。

これを「住宅用地の特例」といって、2種類あります。

小規模住宅用地(200㎡以下の部分)

固定資産税が 6分の1、都市計画税が 3分の1 になります。 一般的な一戸建ての庭や敷地はだいたいここに入ります。

一般住宅用地(200㎡を超える部分)

固定資産税が 3分の1、都市計画税が 3分の2 になります。 広い土地をお持ちの場合、200㎡を超えた分がここに該当します。

つまり今、家が建っているだけで、かなり税金が安くなっているんです。 これが空き家問題の核心にもつながってくるので、ここを覚えておいてください。

ステップ① 普通の住宅として使われている状態

この段階では、住宅用地の特例がしっかり適用されています。 固定資産税はかなり抑えられた金額で、「別に困っていない」状態です。

ステップ② 人が住まなくなって「空き家」になる

親が施設に入ったり、相続で家を引き継いだけど住まない——そういった理由で空き家になる。

この段階ではまだ税金は変わりません。 家が建っていれば住宅用地の特例は続くので、急に税金が上がるわけじゃない。

だから「とりあえずそのまま」になりやすいんですよね。

ステップ③ 管理されずに傷んでいく

ここからが問題です。

人が住まなくなった家は、思っている以上に早く傷みます。 風が通らないのでかびが出る、雨漏りに気づけない、庭が伸び放題に——。

そうなると近所の目にも止まり始めます。

ステップ④ 自治体が「管理不全空き家」か「特定空き家」に認定する

2023年の法改正で、空き家の区分が整理されました。 ここが少しわかりにくいので、ちゃんと説明します。

管理不全空き家

草が伸び放題、外壁が汚れてきた、窓が割れているなど「まだ危険とは言えないけど、このままだとまずい」レベルの状態。

→ 自治体から改善の勧告が届く → 勧告を無視すると住宅用地の特例がはずれて増税 → ただし「解体しろ」とはならない。ペナルティは増税どまり。

特定空き家

倒壊しそう、衛生上の問題がある、景観を著しく損なっているなど「すでに危険・深刻な状態」のもの。

→ 自治体から指導・勧告が届く → 勧告を無視すると住宅用地の特例がはずれて増税(管理不全と同じ) → さらに無視すると命令が来て、最終的には行政代執行(強制解体)になることも → 解体費用はオーナーに請求される

まとめるとこういうこと

どちらも「勧告を無視すると増税」になる点は同じです。 違いは、特定空き家の方がさらに先に「強制解体・費用請求」というもっと重いペナルティが待っているということ。

管理不全 → 増税で終わり 特定空き家 → 増税 + 最悪は強制解体・費用請求

ステップ⑤ 勧告を無視すると「住宅用地の特例」がはずれる

勧告が来た段階で対応すれば、特例は守られます。 でも無視すると——

  • 小規模住宅用地で 6分の1 → 特例なし(最大6倍!)
  • 一般住宅用地で 3分の1 → 特例なし(最大3倍!)

「急に税金が6倍になった」という話は、ここから来ています。 特例がなくなっただけなのに、それまでと比べると数倍に跳ね上がる。

まとめ:増税は「じわじわ来る」もの

ステップ 状態 どうなる?
住んでいる 住宅用地の特例あり(安い)
空き家になる 特例はまだあり
傷みが進む 特例はまだあり
④-A 管理不全空き家に認定 勧告が来る
④-B 特定空き家に認定 指導・勧告が来る
勧告を無視(両方共通) 特例はずれ・最大6倍
さらに無視(特定空き家のみ) 命令→代執行→費用請求

いきなり6倍にはなりません。 でも放置していると、じわじわとそこに向かっていく——それが空き家の怖さです。

「うちはどの段階?」が気になるなら

「自分の実家、今どのくらいやばいんだろう」と思った方、気軽に声をかけてください。

こしのやでは、越前市・鯖江市を中心に空き家の現状確認・活用サポート・管理・買取をやっています。 「ちょっと聞いてみたいだけ」でも全然OKです。

早めに動くほど選択肢は多いです。一緒に考えましょう!